昨日家に帰ったら、1通のハガキが届いていました。
少し前に支援物資を送った避難所の住所が、差出人のご住所でした。
そこは、ある小学校の体育館で、
数百人の方が生活しておられるところでした。
「ふんばろう東日本」というサイトで、この避難所にいる方が
ヘアアイロンが欲しいとおっしゃってることを知りました。
私んちに、数回使っただけでお蔵入りしているヘアアイロンがあるので
新品でなくてもかまわないかどうか、型番も含めてお伝えして、
担当者に伺ったところ、「大丈夫です」ということだったので、お送りしました。
個人宛ではなく、避難所宛にお送りした物ですから
お礼状がくるとは思ってなかったんですけど
やっぱり嬉しかったですね。
ハガキには
浸水した家と職場と体育館を往復する生活の中で
支援物資のおかげで心に余裕が生まれたこと
本当にありがたく思っていること
などが書かれておりました。
そちらの避難所は、先週いっぱいで閉鎖になった場所なので、
避難所を出るにあたり、被災者の方みなさんで手分けして
支援物資を送った方にお礼状を書かれたのかな、と思います。
今はそれぞれが、仮設住宅に移ったり、アパートのようなところに移ったり、
新しい生活に足を踏み出していかれるのだと思います。
これから生活を再建されるのに、また大変な日々が続くことと思いますが、
少しでもお役に立てればな、と思います。
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支援物資として「ヘアアイロンは贅沢!」といったような風潮を、最近見かけます。
が、私自身、「髪の毛がバクハツ」するタイプ(笑)で、
ちゃんと手入れできないと外にも出かけられない、っていう気持ちはものすごく分かるし、
何せ使ってなくて家で眠っているものを役立ててくれるんなら
こんなに嬉しいことはないと思って、お送りしました。
毎日使っていたものが、ある突然に全て流されてしまった、そんな時に
「これまで使っていたものと同じものが欲しい」
というのは、自然だと思うんですよね、私。
ギャンブルで全財産なくした、とかいうならともかく、何ら本人たちに落ち度がなく
いきなり何もない生活に突き落とされているわけですから・・・
生活の目処がたっているなら「それまでは我慢しよう」とかいうのもあるでしょうけど、
全く展望もない生活の中で、「今は非常時だから我慢しろ」っていうのは
ちょっと違うんでないか?と。
震災から3ヶ月が経とうとしてますが
支援する人の側にも「支援疲れ」みたいな雰囲気を感じます。
こんなに支援してもまだ足りないの?みたいな・・・
もう足りてる部分もあるんでしょうけど、
全然足りてないところもありますよ。
ライフラインの復旧だけが問題じゃないと思います。
三陸沿岸の小さな地域に暮らしてた人たちは
漁業と少しばかりの畑で、けっこう自給して暮らしてた部分があります。
それが、船は流される、家も畑も流される、で、
いきなり毎日買い物して暮らせ、って言われたら、そりゃ不安ですよ。
近くのスーパーが営業再開したからそこで買ってこい、って言われてもね。
そういう、これまで暮らしてきた生活の様式、そういうものが元に戻らないと
暮らしはなりたたないんじゃないかと、私は思っています。
そこを「元に戻す」こと自体がもう無理なのかもしれませんが
それなら「新しい暮らし方」が成り立つまでは支援が必要だと、そう思います。
支援する側も、あれもこれもがんばろうとしすぎると、その反動で
「こんなものまで要求するなんて贅沢!」
「私はそこまで支援はできない」
なんていう気持ちになってしまうんじゃないでしょうかね。
できることを、ちょっとずつ。
それでいいじゃないですか?
がんばりすぎて、できるはずのことまでやらなくなってしまうっていうのが
一番バカバカしいですよ。