この堂々たる風貌のおっさん、今回うちらの一行がチャーターしたバスの運転手さんである。
頭にターバンを巻いているのはシーク教徒の印。シーク教徒の男性は髪も髭も切らないので、ターバンの下に長い髪を巻き込んであるのだそうだ。ターバンをしてるのが全員シーク教徒ってわけではなさそうだけど、ターバンをしていて髭も長かったら、間違いなくシーク教徒だろう。
かつてターバンは身分の高い人の象徴だったらしいのだけど、カースト制度を否定するシーク教徒の指導者が「人間はみな貴い」として身分の違いによらずターバンを巻くことにしたのだとか。
シーク教徒は勇猛果敢で知られる(タイガー・ジェット・シンのイメージ?w)が、このおっさんも腰に短刀をさげている。バスの運転席にも長い剣が置いてあった。武器っていうよりは何か宗教的なものなのだろう。日本なら銃刀法違反に問われそうなカンジだ・・・
運転席と客席はドアで仕切られているので話し声は聞こえないけど、夕方になるとこのおっさん、何やらがさごそカーステレオのカセットテープを入れ替えたりしている。助手席の若い兄ちゃんは、お香を焚いたりし始める。お祈りの時間なんだろうか。仕事の手を休めることができる人はいいけど、運転手さんは運転を止めてお祈りするわけにはいかないので、あんなふうにテープを聴くことで代用しているのだろうか。