プロのメンタリティ

「メンタルの強い選手」っていうと、誰を思い浮かべるだろうか。
私の場合は、秋葉だなあ。
これまでアルビレックスに在籍した選手の中ではもちろん、Jリーグの選手全体の中でも屈指ではないかしら。
新潟に来るまでにたくさんの修羅場を経験してきたろうし、新潟に来てからは、悪辣な環境下でサッカーをせざるを得なかった。それでも秋葉は、強かったねえ。プロとしての意地というか、プライドというか、そういうものが滲み出ておったのう(おっさんかw)
市陸で試合をしていたころは、選手と客席がかなり近かった。
客席からの声援や野次は、かなりダイレクトにプレー中の選手にも聞こえていた。

サイドを駆け上がっての攻撃が不発でゆっくり歩いて戻る木澤に「木澤ー、戻れー!」と野次るおっさんがいて、木澤がそっちを向いて「しーーっ!」と人差し指を口に当てたことがあったっけ。相手選手の目につかないように休んでるのに、わざわざスペースが空いてることを敵に知らせてどうすんだよ、なんて、木澤ファンの私は野次オヤジに憤慨していたものだった(苦笑

市陸時代にも、負け試合では野次や怒号がとんでいた。
そんなとき、秋葉は、決してうなだれることなく、メインスタンドを挑むような目で見上げていた。そして全体をぐるっと見渡すようにして、発せられる言葉を全部正面から受け止めた上で、屋内に消えていったものだった。
代表選手で言えば川口能活。
この人も、自分のキャッチミスで失点してしまったような試合でも、ハーフタイムにロッカールームに戻るとき、決してうなだれたりしていない。ミスはミスとして切り替える、次に備える、強靭な精神力を感じたものだ。GKならこうでなくては、と、これだけの強さがなければ代表キーパーは務まるまい、と思ったものだ。
秋葉の目を見たときに思った。
野次でもなんでも、面と向かって1対1で選手に言えるようなことであれば、自信を持って言え。できるなら、野次ではなくて、さしで選手に言え。あの秋葉の目を見て言え。秋葉はきっと受け止めてくれるはずだ。
それができないようなら、くだらん野次は飛ばすな、と。自分の鬱憤を晴らしたいなら、川原に行って叫ぶなり、夫婦喧嘩するなり、自分の中で処理してくれ、と。本当に選手の心に響かないような言葉なら、ここで大声で叫ばないでくれ、と。
実際に、「J1へ行こう!」というサポーターの歌声は、確かに秋葉やチームに届いたし。
C大阪に完敗して泣きながら続けた「アルビレックス」コールとか。
うちらは、勝ったときの喜びだけじゃなく、敗戦の悔しさだって、選手と共有しながらここまできたはず。
バスを囲んで物を投げつけて「選手にカツを入れてやった」なんてマジメに思っている人がいたとしたら、思い違いも甚だしい。プロのサッカー選手をバカにするな!と言いたい。そんなことをしなければ選手のモチベーションを上げられないと思っているのだろうか。選手をリスペクトする気持ちがない人は、即刻、サポーターと名乗るのをやめてほしい。
不甲斐ないプレーにブーイングしたり、怒りをあらわすことはあって当然だとは思う。そうしたサポーターの気持ちを、プロのメンタリティを持った選手は、しっかり真正面から受け止めてくれるはず。そして、そういう関係は、サポーターと選手の信頼関係からしか生まれないものだと、私は思うのだ。
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ここで話は変わる(おい
野次と言えば、寺川がマンオブザマッチで「黒酢」を獲得したときw
ヒーローインタビューの寺川の声があまりに小さくて、付近にいたおっさん(※)が「寺川、元気だせー!」って野次った(励ました?w)ことがあったな。そのときも寺川は、メインスタンドの声の主を方をはっきりと見ておったのう・・・

※のちの子泣きジジイ赤星である。

その後、寺川のプレーが低調な時には「寺川ー、黒酢のんでるかーーー!」と声がかかるようになったのは言うまでもない。



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