こちらの人は、あまり高額の現金を持ち歩きません。
ほとんどの買い物がクレジットカード・デビッドカード、あるいは小切手で支払いが済むからです。100ドル札はおろか、50ドル札さえめったに見かけません。以前自動車の点検代20ドルちょっとを100ドル札で支払ったら、店中のレジからおつりを掻き集めてたほどです。
年輩の人ほど小切手を使うようで、スーパーのレジで小切手にサインをしてる姿をよく見かけます。どんな少額でも小切手で払うことができますし、逆に「現金はお断り」っていう店もあると聞きます。
小さな紙切れに金額とサインを書くと、それが現金同様に通用する、ってなんか不思議ですよね。支払いに小切手を使われるとレジ待ちに時間がかかるわけですが、日本ではお目にかかれない光景なので、多少待たされても苦になりません。
私は、日常の買い物の支払いには主にデビットカードを使います。
これは銀行のATMカードと兼用になっていて、スーパーのレジで合計金額の計算が済んだ後、備え付けのカードリーダーにカードをスライドさせて暗証番号を打ち込むと、買い物した金額が自動的に銀行口座から引き落とされる、っていうもの。ほとんどのドラッグストア、食料品店で使えます。郵便局で郵便出すのにも使いました。
このデビットカードのおもしろいところは、スーパーのレジでも銀行のATM同様にお金をおろすことができる、っていうことです。レジの機械の支払い確認画面で「Cash Backしますか」と聞いてくるので、「Yes」にして金額を入力すると、その金額が口座から引き出され、現金として受け取ることができます。
普通に現金で買い物をしてる場合を考えれば、3ドルのものを買って10ドル払ったら、おつりを7ドルもらいますよね。デビッドカードのCash Backは、それをオンラインでやってるようなもので、自分の口座から多めにお金を引き出しておつり分を現金で受け取る、っていう感じでしょうか。
ATMで現金を引き出す場合、他の銀行のATMから引き出すと手数料が取られたりしちゃうわけですが、スーパーの支払い時にCash Backでお金を引き出せば手数料はかかりません。24時間営業のスーパーも多いですし、これはなかなか便利なものです。
スーパーのレジでお金をもらって帰ってくる、っていうのも、なんか不思議な感じなんですけどね(笑)
買い物してお金をもらう
アーミッシュ・ビレッジにて
週末はあちこち出かけて過ごしました。
金曜日は、車で1時間ちょっとのコロンバスという町にある和食レストランでお食事と、日本酒の買い出し(笑)。初めて制限時速55マイル(90km)の道を走ったので、緊張で肩が凝りました。なにせ、これまで近場で買い物するのに運転するだけだったから。
組長、肩揉んでくれい(苦笑)
土曜日は、これまた車で1時間半くらいのところにあるアーミッシュ・ビレッジに行って来ました。
「アーミッシュ」については、知ってる人は知ってると思うんだけど、知らない人は自分で調べてね(爆)。っていうか、私が生半可な知識で書くと誤解を生ずるかもしれないんで。端的に言うと、文明生活を拒否して自給自足のコミュニティを保っているプロテスタントの一集団ってことになるでしょうか。電気を使わない、自動車に乗らない、質素な服装、広大な畑を耕す姿が特徴かな。もともとはドイツ系の宗派らしいのですが、新天地を求めてアメリカにやってきて、ペンシルバニアやインディアナなどにコミュニティを作って生活しているそうです。
生活の基本は農耕で、作物を町の朝市に売りに来たりして現金収入を得ているようですけど、彼らの作るトマトは絶品らしく、一度食べたらほかのトマトは食べられない、ってくらいのものらしいです。
私はだいぶ前にアーミッシュの暮らしぶりを紹介した番組(たぶんNHK)を見たことがあるんですけど、無地のワンピースに白いオーガンジーの帽子をかぶった女性、小さな黒い馬車(バギー)に乗って移動する姿などが印象に残ってました。
さて、アーミッシュ・ビレッジは予想とは違って、妙に観光化した土産物店があったりして、ちょっとがっかり。どこの観光地に行ってもそうだけど、手頃な値段だなと思って品物を手に取ると、「Made in China」だったり「Made in India」だったり。世界の現実を目の当たりにさせられます・・・。
ちょっと話は脇道にそれますけど、アメリカにも百円均一ショップみたいなのがありまして(こっちが元祖か?)、うちの近所にあるのは「Dollar Tree」という店。ここでも、「え、これが1ドル?」と思うようなものは大抵中国製、インド製、インドネシア製などです。アジアの貧困が世界の安売り製品を支えているんですかね。
話を戻しまして、アーミッシュのハンドメイドの鉄製農具やらパッチワークキルトやらは、それなりの値段で売られていました。お土産に、マシュマロにフライドココナッツをまぶしたお菓子を買ってきたんですけど、これは激ウマだったです。
アーミッシュ料理が食べられるレストランは、大混雑だったです。ビュッフェ形式で一人約10ドルで食べれるんですが、これがなかなかイケます。パンもマッシュポテトもおいしかったし、セロリ風味のヌードルもよかった。スペアリブやフライドチキンもありました。
団体だとアーミッシュの農場を馬車で回るツアーがあるようです。そういうのに参加すれば、ある程度アーミッシュの暮らしを垣間見ることができるんでしょうけど、時間もありませんでしたし、興味本位でのぞきに行くようなものでもないと思いましたので。
写真は、アーミッシュの人たちがつかう耕耘機。これを馬にひかせて畑を耕している写真がパンフレットにありました。
Talegate party
「Indiana Daily Student」という大学の学生たちが編集している日刊紙がありまして、free(無料)で新聞スタンドに置いてあるので、英語の勉強も兼ねて読んでいます。
おとといの紙面は、音楽学部のマスターキー紛失を放置してたら2万ドルのバイオリンやオーディオセットが盗難にあった話、そして21歳未満の飲酒問題がトップを飾っていました。
その飲酒問題に絡んで取り上げられていたのが「テールゲートパーティ」です。うちらにはお馴染みの言葉ですね!
今週末は、インディアナ大学アメフト部のホームゲームがあります。ホームゲームがある日を「Homecoming Day」と呼ぶらしく、学生やら同窓生が各地から集まってくるのでスタジアム周辺の道は大混雑するらしいです。フットボールスタジアムは、これまたキャンパス内にありまして、聞いた話では「5万人収容」とか(実際に行ってみましたけど、ビッグスワンより大きい感じはしなかったんですけどね・・・)。
ま、5万人集まったらどんな混雑になるかは、容易に想像着きますよね、アルビサポーターなら(笑)
でもって、スタジアム周辺では当然、盛大にテールゲートパーティが開かれ、ビールをがぶ飲みして泥酔する学生が続出・・・ということらしいのです。
しかしアメリカでは、21歳未満の飲酒は禁じられています。それに本来は、公園や道路など公共の場所での飲酒も禁じられているはず・・・(テールゲートパーティは黙認されているのかな?)。そこで、警察が出動して飲酒を取り締まる、ということらしいのです。警察のコメントは「天気がよくて気温が上がれば飲酒者は増えるだろう」とのことです。ごもっとも。
お酒を買うために運転免許証やら身分証明書を偽造するケースが後を絶たない、と新聞にありました。確かに酒屋さんなどには「Need 2 Photo-IDs」(写真入りの身分証明書が2通以上必要)と大きく書いてあります。たとえば「免許証と学生証」など。わざわざ2種類のIDを提示させてまで年齢を確認するんですかね。
なぜこの国が、これほどまでに「飲酒」に厳しいのか、それはよく分かりません。こうでもしないと国が滅びてしまうかのような、そんな危機感さえ匂わせる厳しさです。宗教的・歴史的な背景があるのはもちろん分かるのですが、それにしても「そんなにしてまで」と思わずにはいられない。ああ、日本人でよかった(苦笑)
お散歩
今日は久しぶりに、キャンパス内をゆっくり散策してみました。
夏に来た時とはすっかり様子が変わって、木の葉が色づいて本当にきれいです。レモンイエローあり、モミジのような紅色あり、赤銅色あり、炎のような赤あり。ちょっと日本では見たことのないような葉色をした木があちこちにあって、思わず足を止めてしまいます。
夏と変わったといえば、リスもそうです。
どのリスもぷっくり太って、樹上から落ちてくる木の実を頬ばったり、一生懸命地面に埋めたりしていて、必死そうなその姿は微笑みを誘います。たまにリスと目が合うんですけど(笑)、逃げようかどうしようか一瞬困ったような顔になるのも、何とも可笑しいものです。
もっとも、一番違うのは人間ですけどね。
7月に来た時は夏休み中だったので、人口も少なかったのですが、学期が始まるとさすがにキャンパス中に人があふれているっていう感じです。なにせ、3万8千人も学生がいるわけですから。車の通行量も増えましたし、お店に行っても混雑。
11月にブルーミントンの市長選挙があるようなんですが、学生の投票権ってどうなっているのかな。民主党の候補はインディアナ大学卒の前州議会議員、共和党の候補は地元の経済人。絵に描いたような図式のようですが、どちらも学生票の取り込みに熱心なようです。どの程度の学生が選挙権を持っているのかわかりませんけど、人口の過半数が学生なわけですから無視できないのは当然ですよね。
きゃーーーー!!!!(悲鳴)
なぜだか、テントウムシが大発生しています。
サンバなんか歌ってる場合じゃありませんよ、奥さん!
鉄筋のアパートなんですが、なにせ築30年以上は経っているところで、あちこちに隙間があるらしいのです。ここ11階にある我が家にも、ここ数日、どこからともなく小さなテントウムシがたくさん入り込んできます。
朝起きると、リビングの照明のまわりに、黒く小さくうごめくものが無数に・・・。
で、
「きゃーーーーーー!!」
と、ヒッチコック風に悲鳴を上げてもみたくなるってもんです。
以前から住んでる人に聞いたら、この季節は毎年そうなんだっていうんですよね。どうしてるんですか、って聞いたら、どうしようもない(苦笑)ってことで。えーん。
我が家は最初、掃除機で吸い取ってたんですよ(うへえ)。でもね、ホントにキリがないの。次から次へと入ってくるんですってば。それでついに、窓枠と壁の隙間にティッシュペーパーを詰めたりして、完全防御態勢に。明日はガムテープを買ってきて、隙間をふさいでしまおうと思ってます。
サッカーを見に行った日は最低気温が氷点下まで下がったんですが、ここ数日はぽかぽか陽気です。木曜日は最高気温が摂氏27度まで上がるでしょう、って・・・。はあ、全く変化に富んだ気象ですこと。内陸だから寒暖の差が激しいとは聞いてましたけど、こんなにとはねえ。
こうしてみると、日本ってホントに穏やかなんだなあと思います。
写真はアパートのまわりの風景です。ちょっとずつ紅葉が進んでるのが分かりますかね?