モーターサイクルダイアリーズ

チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記忙しくなる前に、と思って、12日に観てきた。
40代半ばになって出会った「エルネスト・ゲバラ」は、20歳の頃に知った「チェ・ゲバラ」とはまた違って、未熟な果実のように青臭くて、無鉄砲でキュートな青年だったw

製作総指揮がロバート・レッドフォードなのに、アメリカ(United States)映画じゃなくて全編スペイン語、というところがよい。なんていうか、たとえばヒットラーの演説を英語でやったら台無しですからね。キャストも、アルゼンチン、チリなど、それぞれの土地で地元の俳優を起用したのだとか。
とくに、ゲバラとともに旅をする親友「アルベルト」役のロドリゴ・デ・ラ・セルナが秀逸。いかにも南米人!というような陽気さと人情味あふれる彼の存在が、この物語を明るく、深く、豊かにしている。旅に出る頃は太っちょだったアルベルトが、旅を続け療養所で働くうちにだんだんと痩せてきて見えたのは、気のせいではないよね?
ゲバラ日記クスコやマチュピチュの遺跡は当然のこととして、テムコとかパルパライソとか、チリの都市の街並みがセットではなくて実写なのも、不思議な気持ちにさせられる。ゲバラがそこを旅したのは50年も前のことなのに、まるで最近のドキュメンタリー映画を観ているかのよう。途中で行き交うインディオの人々との会話、あるいはハンセン病療養所での経験などを通じて彼らが感じていく、現実社会への憤りや正義感といったものも、ちっとも古さを感じさせない。
 逆に考えると、50年経っても世の中たいして変わってないってことなのかもな・・・ぼそ
まあしかし、かと言って、いわゆる「社会派映画」というのではない。大人になりきれない、やんちゃな男二人組の、山あり谷ありの大冒険。もっともっと知りたくなって、さっそくamazonで原作を購入。読み耽る日々ですのだ・・・



本日のPower Play

ベストシルヴィ・バルタンの「あなたのとりこ」(原題:Irresistiblement)

天気のいい休日は、窓を開け放ってお掃除を!
お布団も干しましょう。
洗濯物もよく乾きそう。
元気なフレンチポップスを聴きながら家事にいそしむだす!
引き続き、ミシェル・ポルナレフの「渚の思い出」をお届けしますw



タカダワタル的

タカダワタル的 memorial edition昨日、見てきました。新潟シネウインドでの最終上映日、なんとかすべり込みで間に合った。
この映画だけで高田渡が何者なのか知るのは難しいかもしれないけれど、案外この映画だけで高田渡が好きになる人もいるのかも・・・。

高田渡と言えば、「自衛隊に入ろう」が超有名だと思いますが、実は「自衛隊に入ろう」という歌自体知らない人が多くなっているのかもしれませんねえ。
10年くらい前、フォークソングがすでに懐メロ扱いされるようになってきた時期、NHKのBSで「フォークソング大全集」みたいな特集番組がありまして、それに高田渡も出演していました。出演していた、というよりは、南こうせつが歌ったりしゃべったりしているスタジオの片隅で、酔っぱらってウトウトしていたような記憶が・・・。まあ、ワタルさん的にはそれがデフォルトみたいですが(笑)
その様子があまりにリアルというか、70年代反戦フォーク時代の面影はどこへやら、どう見てもアル中のオッサンにしか見えなくて、それ以降私にとって高田渡は、妙に気になる存在になったのでした。
で、昨年春に、ドキュメンタリー映画「タカダワタル的」が公開されたわけだけど、これに関連して、またまたNHKで特集番組がありました。
「フォークであること?高田渡と高石ともや」。
これはね、結構おもしろい番組でしたよ。いろいろな意味で対照的な二人のフォークシンガー、高田渡と高石ともやの「歌」に対する考え方を、当時の映像や歌を交えながら明らかにしていくわけですが、熱く熱く(ウザいほど)自分を語る高石ともやと、淡々と日常を暮らす高田渡の、そのコントラストの激しいことw。
この番組の中で語られる高田渡の生い立ちは、なかなか凄まじい。4畳半を上下に仕切った貸間に、日雇い労働の父と兄弟の5人で暮らしていたという極貧の子供時代。
大学生の高石と、印刷所の文選工として働きながら夜間高校に通う高田。
日比谷野音のフォーク集会のステージ上で「商業主義だ!」とフォークゲリラの若者に糾弾される高石と、そのフォークゲリラの連中のことを「あのカッコイイ エリートさん達」と皮肉り「何をぶっさすかはわからない、何しろ相手はフォークだから」と揶揄する高田渡。
そんなこんなで「いやだなぁ?やめたいなぁ?なんて思いながら35年」(w)歌い続けてる高田渡。
この人の歌は、ちっとも古くならないところがスゴイ。もともと古い詞にメロディーをつけて歌ってるのに、さらに何年歌っても全然古くならない。
「値上げの歌」は、「値上げは全然考えぬ」から「値上げをするとしても今ではない」、「値上げはやむを得ないかもしれない」、そして最後の「値上げに踏み切ろう」に至るまでの、首相答弁の変遷のような歌詞が秀逸なんですが、この歌の「値上げ」の部分はたとえば最近なら「イラク派兵」とか「憲法改正」とかに替えても歌える。ものごとの本質を突いてるからなんでしょうね。
で、映画の方ですが、映画ではそんな解説やナレーションもなく、ただただ高田渡のコンサートと日常を映すのみで、それはそれで味わい深い(高田渡自身が愛すべきキャラの味わい深い人なのでw)わけですが、こんな感想を持つ人もいるようです。

最近のライブの様子と飲んでるところを延々と1時間映して終わりで単なる音楽DVDみたいな内容で、結局高田渡が何者なのか全くわかりませんでした。

わはは。そう言われると身も蓋もないざんすw
何者かわかんないけど、酒を愛し、歌を歌い、仲間に囲まれ下町に暮らす、貧乏そうだけどとってもシアワセそうなオッサンのお伽話のような物語。ってことでもいいんでねえの?
ところで、映画の最後に出演者一覧が字幕で流れるわけですが、そこに「山崎ハコ」の名を発見!
どの場面にでていたのか全然分かりませんでしたので、どなたかご存じでしたら教えてください。よろすく。



ジルヴェスターコンサート


ベートーベンの交響曲第9番の第4楽章終了と同時に、新年を迎えました。

大晦日から元日にかけて開かれるコンサートを、一般的に「ジルヴェスター・コンサート」と呼ぶんですが、ローマ教皇ジルヴェスター一世の命日が大晦日だったことからドイツ語で大晦日のことを「ジルヴェスター」というようです。
新潟でジルヴェスター・コンサートが開かれるのは2000年に続いて2回目、とのこと。コンサートの途中で司会者から「前回もお出でになった方は?」と問いかけがあったんですが、およそ半数の方が手を挙げていたようです。リピーターなんですね(笑)。できれば毎年やって欲しい企画なんですが、やはり新潟のような地方都市では難しいんでしょうかね・・・。
で、もちろんコンサートも楽しかったんですが、コンサート前にちょっとしたエピソードがあったので。
当日、西堀で遅めの夕食を済ませ、会場のりゅーとぴあに向かって夫と歩いていると、うしろから「スミマセーン!」と大柄の若い白人女性に話しかけられました。曰く、「トキメッセハドコデスカ?」と。西堀から朱鷺メッセまで歩いていくつもりかと思い、遠いからタクシーの方がいいですよ、などと英語で話すと、何となく困惑している様子。よくよく話を聞くと、「コンサートホールに行きたい」らしい(もちろんパチンコ店ではない模様)。
大晦日にコンサートといったらジルヴェスターコンサートしかあるまいと思い、
Are you going to “Silvester Concert” ?
と聞いたら、返ってきた答えが「ダー!」。
「ダー」?



猪木ではありません。
ロシア語でした。
我々も同じコンサートに行くことを告げ、一緒に会場まで歩いていくことにしました。
道すがら話を聞くと、仕事の関係で9月に日本にきて、1?2年滞在予定とのこと。モスクワ出身で、日本の物価は高い、航空運賃も高い、てなことをロシア語まじりの英語でしゃべってました。日本語はまだ、ほんの片言しかしゃべれないみたいでした(「スミマセーン」とか)。英語も流暢というほどでなく、そのおかげでウチらでもなんとか会話が成り立ったような次第。どっちもどっち、って感じですか(苦笑)。
で、10分ちょっとでりゅーとぴあに到着したのはいいんだけど、「チケットはどこで買えますか?」ときました。チケット買ってないのかよ・・・_| ̄|○
人気のコンサートなので当日券はないかもしれない、と伝えつつ、とりあえずチケット売り場に行ってみると「当日券あります」の貼り紙が。よかったー!
それでも、残っている券は2枚しかなく、しかも彼女の想定した金額をかなりオーバーしてる模様。だいぶ迷った様子でしたが、結局、チケットを購入して無事コンサートを聴けることになりました。めでたし、めでたし。
それにしてもこの人、チケットもなく、会場の場所も正確に分からず、しかも言葉もろくに通じないと言うのに、雪の大晦日の夜にたった一人、異国の地で、音楽を聴きに行こうとしていたんですねえ・・・。そのことに心を動かされました。なんでも、駅でポスターを見てこのコンサートに興味を持ったのだとか。
音楽は万国共通の言語、とよく言いますけど、言葉の通じない国にいると、自分の好きな音楽に身を包まれるのは本当に心安らぐものです。音楽への感動そのものもありますけど、その音楽を介して、その場にいる人たちと感動を共有することができて、なんとなく一体感のようなものを味わうことができる気がします。
ロシアならクラシック音楽の本場(という言い方もヘンですが)。そのロシアからやってきた彼女が、日本でコンサートを聴いてどんなふうに感じたか分かりませんけど、東京交響楽団+二期会+秋山和慶というすばらしいキャストの熱演を、堪能してくれたのだったら嬉しいな。
にいがたジルヴェスターコンサート2004の様子はこちらに詳しく載っています。



年末年始の過ごし方

猟奇的な彼女○○納めとか大掃除とか、そういう年末イベント的なことが好きではないので(単に掃除が嫌い、とも言う)、だらだら過ごしてるわけですが、TVも年末特番みたいなものばかりでつまらない。で、撮り貯めておいた映画など見ています。
まず第一弾が「猟奇的な彼女」。

ラブコメディ、というか、初めは単なるドタバタコメディかと思った。とくに、最初のゲ○シーンがきつくて(笑)
でもねえ、実はとても切ない映画でした。ラストが、ありえないハッピーエンドなのも(・∀・)イイ!
とてつもなく暴力的でわがままな彼女が、実は癒しようのない悲しみを抱えていて、彼女の強さはその弱さの裏返しである・・・。そのことが、映画が進むにしたがってジワジワと心に沁みてくるんだな・・・。
見終わったらHDDから消去しようと思ってましたが、これはDVDにダビング保存することとなりました。
ちなみに「猟奇的」っていう言葉は、日本で言う「猟奇殺人」とかのような意味じゃなく、「ちょっと変わってる」とか「けったいな」とかいうニュアンスで使われてるらしい。
主人公のキョヌ役のチャ・テヒョン。この人、羽中田昌さんに似てると思わね?
あと、クチビルはスベリーに似てると思いました(笑)



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