イタリア〜ンな旅成田→ミラノ→パルマ→ボローニャ[1][2][3]→フィレンツェ[1][2]→ローマ[1][2]→ミラノ[1][2]→パルマ→ミラノ→成田



スタディオ・ダッラーラのメインスタンド
年配や家族連れが多い





ゲーム前に黙祷
ピッチはすごくきれい!





熱狂なんだか、ヤケクソなんだか
パルマサポーターは熱い




中田とオリーベ
ペルージャ時代が懐かしい・・・





バックスタンドはこんな雰囲気
9/16いよいよスタジアムに入る。
雨が降っているせいか、スタジアム内にはまだそんなに人が入っていなかった。アウェイ側クルヴァ(curva opositi)では、パルマサポーターがすごい調子で気勢を上げている。場所的には、駒場のいわゆる「出島」。金網で囲ってあって、両側に係員が並んでいて、まさに隔離状態。
ホーム側のG裏はまだ五分の入り。みんな、アウェイサポが大声張り上げているのなんか全然無視(笑)して、のんびりとゲーム開始までの時間を楽しんでいるようだった。
ボローニャのスタジアムの定員は約4万。国立競技場みたいなすり鉢状のスタジアムで、屋根があるのはメイン側のみ。バックスタンド中央の後部には、大きな塔がそびえていた。見た感想は「え、これで4万も入るの?」。競技場としてはビッグスワンの方がずーーっと規模が大きく見えるのだが・・・。やっぱ、サッカー専用でピッチサイドぎりぎりまで座席があるから、収容人数が多いんだろっか?
うちらが座ったのは、メインの中でも端の方の、アウェイよりの席。コンクリートの上に、一応こじんまりした背もたれ付きの黄色いプラスチックの座席があり、それぞれに座席番号が書いてある。座り心地はそんなに悪くなかった。屋根が大きくはりだしていて、全く濡れる心配もなかった。

スタジアム内をウロウロ探検したり、入り口でもらったマッチデープログラムを読んだりしているうちに、選手がピッチ上に出てきた。全員がユニフォームの上に白Tシャツを着ていて、円になってNYのテロ犠牲者に黙祷を捧げる。
ホーム側G裏もいつの間にやら満員になっていたが、ほとんどの人が赤とか青とか黄色とかのポンチョを着ているので、全然「チームカラー一色」じゃない。ってゆーかー、チームカラー自体が2色だからなあ・・・。それに比べてパルマサポは、雨に濡れるのもかまわず、レプユニ着たり、中田の代表ユニ(!)着たり、少人数ながら大爆発。

いよいよキックオフ!と同時に、G裏で発煙筒が焚かれる。スカパーの中継でおなじみ、白〜く煙るピッチ上。

ゲーム展開は、なんだかパッとせず、つまらない・・・。
パルマのFWはディバイオとボナッツォーリ。あーよかった、ミロシェビッチじゃなくて(苦笑)。とは言っても、なかなか攻めの形が作れない。前半途中にかなり押し込んだ場面もあったんだけど、ボローニャの寄せが早いし、パスの出し所を探しているうちに状況が悪化してしまう。中田とFWとの連携が悪いのか、DFやボランチから中田にパスのはいるタイミングが悪いのか、とにかくつながらない。
ボローニャがサイドからの攻撃を何度も繰り出すのに対し、パルマは中へ、中へと出してはカットされてしまう。あー昔こんな試合を観たなあ、リードされた焦りでどんどん状況が悪くなる試合・・・。代表の試合だったか、アルビの試合だったか・・・。だんだんボンヤリ回想モードに入る渚。
動きのよさで目立ったのは、ジュニオールとカンナバッロ。いやま、カンナバッロが目立ってもしょうがないっすか(泣)。

ところで。笑。
前半、シニョーリがDFの裏をついて、キーパーと1対1に!パルマのGKフレイは果敢にGエリアを飛び出し、胸でトラップしてはじき返す!
っとここで、「キーパー、ハンドじゃねえのかよー!!!」という激しいブーイングが、場内一斉にわき起こった。いやま、すごいったらありゃしない。もう、ブーイング、なんてもんじゃないです。スタジアム全体が「ゴジラ」と化し、「ゴーーーーッ!!」と地鳴りを上げながら、審判に向かって怒りの炎を噴射してる、っていう感じですか。何事かと思いました(爆)

クルヴァのサポーターは、試合中ずーっと(というか、試合展開に関係なく?)、旗を振り歌を歌い太鼓を叩き手拍子をし、応援を繰り広げてるわけだけど、メインのお客さんは、「あーでもない、こーでもない」と言いながらサッカー自体を楽しんでるふう。そして要所要所で、ナイスプレーなら激しく拍手し、ラフプレーには抗議をし、審判がファウルを見逃したと思えば激しいブーイングを浴びせる。ホントに激しく。
さっきまでニコニコ試合を観てた70歳は超してるだろうというジイさんが、真っ赤な顔して立ち上がって「ハンドだーー!!」と手振りで言ってる姿は、なんだか神々しくもあった。歴史の重み。

試合は結局、「1−0」でホームのボローニャの勝利。
一時は雷も鳴り、土砂降りとなった雨も、ゲームが終わる頃には止みかけていた。肌寒かったし、さっさと帰ろうとバス停に向かう。すごい人だったので、14番のバスを待っていても乗れるかどうか分からない。「たしか、20何番とかいうバスもマッジョーレ広場に行くはず」という夫の言葉を信じ、バスの乗り込んだ。が。なんだか、来た時とは違う道を進んでいくバス。さーーっ(青ざめる:笑)。満員だったし、日本人も数人乗っていたので、まあ郊外とか辺鄙なところに向かうバスでないことだけは確かだと思うが・・・。必死に窓の外をのぞいていると、見覚えのある通りの名前が見えた。とにかくこの辺で降りよう、と降車ボタンを押したのだが、ちょうどバス停を通り過ぎてしまったばかりで、次のバス停まで、またかなりの距離を進んでしまった。
バスを降りたはいいが、「ここはどこ?私は誰?」(笑)。幸いにもすぐそばに大きな教会があり、手元の地図と見比べてそれが「サン・フランチェスコ教会」であることが分かった。とすると、この通りは駅に続く道。あのバスは駅に向かうバスだったようだ。現在地が分かればもうこっちのもの。ホテルまでも、歩いて10分もかからなかった。

「日本言五メニュー」?(笑)
ホテルに戻り、チェックインを済ませ、夕食を食べに出かける。大通りに向かって歩いていくと、路地に「日本語メニューあります」というリストランテがあったので、そこに入る。確かに、頼むと日本語で書かれたメニューを持ってきてくれた。パスタ入りスープと、ボローニャ風カツレツ、牛肉ソテーのルッコラ添え、それにワイン。なかなか美味しかった。
ホントは祝勝会と行きたかったところだけど、残念会になっちゃった・・・。
そして長い1日は暮れたのだった(続く)


by 渚@中途半端なバックパッカー
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