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日々の暮らし: 2009年2月アーカイブ

樹氷

| | コメント(0) | トラックバック(0) | カテゴリ:日々の暮らし
090218_084933.jpg んなわけはない。

新潟市南区にある、ある家庭の庭の様子です。

つい先日最高気温が4月並み、なんていうことがあっても、ちょっとした気圧配置や寒気団の南下であっという間にこうなってしまうのが、雪国のポテンシャルの高さですぜ!

先週の日曜の夜、NHKスペシャルで
闘うリハビリII 寄せられた声をたずねて
という番組を見た。

去年放送された第1回も見ている。
確か、長嶋茂雄さんがそのリハビリ中の姿を初めてTVで公開した、そんな番組だったと記憶。
人間の体の仕組みの脅威、というか、こんなに人間の機能が回復するのか!と感動させられるような内容だった。「リハビリは嘘をつかない」、やったらやっただけ効果があるという長嶋さんの言葉が印象的だった。


先週放送された番組は、それではリハビリ医療を取り巻く現状はどうなのか、ということを、自身も脳卒中の後遺症のリハビリに取り組んでいるNHKの藤田太寅キャスターが、視聴者から寄せられた手紙やメールを元に追って行く。

医学的には、ここまでやればこんなに回復する、という実例があるにもかかわらず、現実には、医療費抑制の政策のもとで適切なリハビリを受けられず、自宅療養中にどんどん機能が低下していくという例が後を絶たないらしい。退院時に自宅で行うリハビリプログラムを作成してもらって実行していても、随時専門家がその効果を評価してプログラムを組み直す仕組みがないと、機能が低下してしまう例も紹介されていた。


先進例を見れば、リハビリ医療の進歩に「希望」を感じる内容の番組なんだけれども、一方で患者の置かれている現実を見るとその恩恵を受けられる人とそうでない人の間にギャップが激しすぎて、なんともやりきれないような理不尽な思いも感じてしまった。


一番記憶に残ったのは、十分なリハビリを受けたいと願いながらそれが叶わず、施設入所している元建築士の方の例。
結局は、理学療法士を自費で頼んで週に数時間のリハビリを受けているけれども、病院入院中に回復しかけた機能もどんどん衰えていっているという。

働き盛りだったこの方が、自宅で出勤前に脳卒中で倒れたのが、50歳の時、だそうである。


自分ももうすぐその年齢になる。
仕事やら何やらで忙しく頭痛がする時など、自分もいつ脳卒中で倒れてもおかしくない歳なんだよな、とふと思う。

自分が病気で倒れたとき、本当に十分な医療が受けられるのか。
たとえば麻痺が残った時にはきちんとしたリハビリが受けられるのか。
完全に元に戻るのは無理だとしても、残った機能で社会生活が営めるようになれるのか。
医学的に無理なことはしかたがないけれど、社会的な要因で機能回復が阻害されるようなことはないのか。
考えてみれば不安なことだらけだ。


たかだか国民一人当たり1万円ちょっとのお金をばらまくよりも、医療や福祉に予算をさいて、国民が「安心」して暮らせるようにしたほうが、よっぽど財布のヒモも緩んで景気回復に効果があるんじゃないだろうか。こんなに不安だらけでは、少しお金に余裕があっても「老後のため」「病気なったら困る」と貯め込む方にしかお金は回らないと思う。

救急医療が受けられずに亡くなった人のニュースなどを見るたびに、この国は金の使い方を間違えてる、と思う今日この頃だ。

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